津波被災の記録140

 被災地復興が「瞬時」に終わるわけでもないのに「進まない」「遅れている」とか言うのは聞き飽きましたね。どれだけ建設業労働者及び関連業種労働者に「ブラック労働」を強いるというのは、日本が抱える心の闇ではありますが。
 「コンクリートから人へ」が「内需産業を壊滅して個人への給付金へ」というのは、被災地復興でも「インフラ整備など止めて、一世帯当たり3000万円配ってそれで終わり」というのは経済学者からもご提案があったことでした。度々批判してきた「人狩り自治体」にとっても、お金ともに移動してくれればこんな楽なことはありません。ですが、一度でも被災すれば二度と再生などせずに焦土のままで放置する郷土が当たり前の感覚が根付く「地方分(主)権」とは恐ろしいものだとつくづく感じます。

佐々木高志@ssktks · 11月19日

俺は家族をのみこんだ海を見て生活したいとは思わない。沿岸の地元の人間が防潮堤建設に賛成しているのに、外部の人間が被災地の人に詭弁を弄して利用して反対運動を煽動しているのが非常に腹立たしい。自分は安全な場所にいて、人に「あなたのため」と言葉巧みに利用し、自らの利益を得ようとする。

佐々木高志@ssktks · 11月19日

地区によっては不要であったり希望する高さも異なると思います。地元でも賛否両論ありますが、地元内で話し合いをしています。外から被災地を混乱させる行為は本当に勘弁して欲しい。

 
 「海の見えない防潮堤はいらない」「無駄な防潮堤」という、どこぞの首相夫人によって被災地の住民を分断して「反地方創生」を扇動される状況ではありますが、現在の防潮堤整備の状況は様々に変化しております。

宮古・鍬ヶ崎の防潮堤「景観に配慮」県説明

 東日本大震災津波被害に遭った宮古市鍬ケ崎地区で、岩手県が建設中の防潮堤(全長1.6キロ、高さ10.4メートル)をめぐる住民説明会が4日夜、宮古市役所であった。宮古市議会が9月定例会で住民団体から提出された十分な説明を求める陳情を採択したことを受け、県が開催した。
 宮古土木センター職員が、建設用地の幅を小さくするため直立式の堤を採用したと説明。圧迫感をなくすため堤の陸側表面を凹凸状の構造にするほか、景観に配慮して縦1.3メートル、横50センチのアクリル製の窓を18メートル間隔で設けることを示した。
 住民からは賛否両論が出た。「建設は震災前から決まっていた。命を守るためにも早期完成を」という意見や「直立式は強度が弱いので不安」との指摘もあった。
 県は説明を果たしたとして、今後は現場見学会などを通じ住民理解を得る方針。防潮堤はことし8月に着工し、完成は2016年度末の予定。

防潮堤の景観、窓や凹凸で対策 宮古・鍬ケ崎で説明会

 県が宮古市に建設中の鍬ケ崎(くわがさき)防潮堤(高さ10・4メートル、延長1・6キロ)の住民説明会は4日夜、市役所で開かれた。市議会9月定例会で「十分な説明を求める」決議案が可決されたことなどを受け、防潮堤の壁面に凹凸や窓を設ける景観対策が説明された。建設に賛成、反対の2団体の意見が交錯し、県は進行に合わせて理解を深める考えを示した。

 約50人が出席。防潮堤の基本構造は、必要な用地面積が少なく、地盤改良の負担も少ない逆T形の直立型防潮堤を採用。道路面からの高さは8〜9メートル、幅は140〜65センチになると説明した。

 壁面の凹凸は圧迫感を軽減し、アクリル板の窓は高さ130センチ、幅50センチで約18メートルおきに設置を予定。9カ所設置される門扉には避難用階段を併設し、出崎地区には高台の漁協ビルに直接避難できる橋を設ける。

 住民説明会はおよそ1年ぶり。「防潮堤整備は合意事項。住宅再建や企業立地も含めて必要だ」と早期整備を求める意見が多い一方、防潮堤の強度を不安視して反対する声も上がった。

 宮古市に先駆け釜石市での「海の見える防潮堤」の整備は大分進んであります。
 直立式で水族館等で使用するアクリルガラス(スリット)設置をするのも同様の構造となっております。

公共ふ頭方面に向かうように設置れて海面から6〜7mという想定で、施工されているようです。

ホテルのある場所から市内方面(新日鐵住金専用埠頭)に向かって建設中です。
壁の厚さは50cmあるかどうかというところでしょう。直立式ではありますが、偉い学者によれば耐力はあるんだそうです。でも漁業者への説明不足は解消されないため、反対意見がでているのでしょう。岩手県にはせっかく施工中の現場見学を行い不安解消に取り組んでいるのは無いようです。批判される宮古宮古、釜石は釜石。という感覚で「復興ガー」なのかもしれません。相互の情報交換による負担解消に生かせていないのは、市内での説明会を見ていれば岩手県釜石市・UR等の連携が感じられない説明内容の空虚さには溜息しか出てきません。

海面側

 震災前の防潮堤はチリ地震津波の基準で施工されたものを東日本大震災の基準で施工するということではありますが、100%防ぐことはできません。湾内の防潮堤整備と市内整備の連携が実はとれていない復興計画の矛盾があります。
 一番の問題点は、新日鐵住金専用埠頭には防潮堤を設置しないので津波は復興した市内に防潮堤に沿う形で流入しますから、前回以上の破壊力をもって市内を壊滅させるだろうと予測しています。釜石市はグリーンベルト(緑の防潮堤)で軽減させようとしていますが、道路が水路となって侵入してくるわけですから何の意味もありません。
 一説によると市長(民主党)とイオン(民主党)でイオンを守るためだけにグリーンベルト(緑の防潮堤)を復興予算で是非とも完成さなくてはならないのだそうです。当然ながら岩手県知事の後押しもあってなのだとか。
 そのため新市庁舎の建設については、当初の国土交通省に提出した、新日鐵住金専用埠頭から流入した津波を減災するため市庁舎を第二防潮堤の様に配置し市民の生命財政を守る計画は廃止され、浸水地域への建設を反対する議員によって、市内西部への誘致やイオンが撤退した後に市庁舎として活用するなどの話で釜石市の復興計画は空中分解しているそうです。そのころには市民も大分減っているので造る必要すらなく、隣市に吸収合併して貰うことになるかもしれません。


 大槌町に派遣されていた支援職員の方は離任され本職に復帰されました。
 まずは、ご苦労様でした。隣町の労働組合を始めとする企業城下町の問題については、企業振興の問題が多岐にわたるんですよ。経済が良かったから何でも解決できるわけではないという、国レベルでやっても歪みは生まれるのでその手当が貴方達地方自治体の仕事でもある。

 大槌町の小中一貫校「仮称:おおつち学園」と、私立校的な名称なのでPFI方式で運営権を売却するのかと勘繰っています。PFIは魔法ではないんですけどね。

Jinno Mikinari@jin0210 · 11月19日

おおつち学園小中一貫教育校の校舎建設工事が、3度目の入札でようやく落札となったそうです。2度の不落を乗り越えての落札、被災地の状況はまだまだ厳しい。何はともあれ、関係者の皆様、おめでとうございます

Jinno Mikinari@jin0210 · 11月19日
本当にね。学者とか、コンサルとか、自称・移住希望者とか、色んな人が集まってるけど、良識ある人はちゃんと距離感を保って被災地と付き合ってる。都会では誰にも相手にされない、居場所を失った人間が吹き溜まりみたいに集まって、税金に寄生しながら社会貢献を叫んでる姿が、今の被災地の側面の一つ


Jinno Mikinari@jin0210 · 11月19日
そして、そういう人々に対しては中身もロクに精査せずに税金をどんどんバラまくくせに、肝心のインフラ整備や地元住民のための予算の支出はやたら滅多に渋るのが今の復興庁。そのくせ、内陸の道路整備とか、被災地じゃないとこの工事は超ハイペースでやるのも復興庁。「新しい東北」が聞いて呆れるね。


Jinno Mikinari@jin0210 · 11月19日
被災地にいてつくづく思ったのは、「自称・無償の奉仕者」ほど怖いものはない、ということ。「俺が考えることは全て正しい」「反対する人間は抵抗勢力」みたいなノリで、外から来ていきなり訳のわからないことをしようとする。人の話には一切耳を傾けない。そういうのの相手をしてるだけで1日終わる。


Jinno Mikinari@jin0210 · 11月19日

地元の方々がそれを望んでいるとも思えないのだが、役所というのはサービス業で、しかも民間と違って「客を選べない」から。来る人全てが納税者である以上、全員がお客様。でも、被災地に自己実現しにきた他所者の相手で1日が終わって、復興業務が出来ません、なんて、そんな状態になってるとはね。