津波被災の記録57

 本日で8か月目。復興って何か進んでたっけ?という日々。3回連続無投票当選で平穏無事に地方政治らしい何事かで、選挙も無かったのは良い事だったのかどうか、頭の良い方がまとめて頂けるだろう。

 仮設住宅とそれ以外の被災者間の情報の格差は酷さを増すばかりだし、仮設住宅での灯油等が盗まれる話や失業し手当を受給している方が、自殺する話など、経営者と従業員間の軋轢がますます拡大していくのを見たり聞いたりしていると、三次補正が今月内に決まっても何の足しにもならないなあとこぼす日々。年度末までに出来るのは難しいだろう。
 給付を延長されてお金を貰えても人は存在できないものですね。ベーシックインカム(BI)で、消費するだけで人が存在しえない現実が被災地にはあるんですよ。

 建築制限で、2m程度浸水した地域は木造住宅の建築は制限されているのも、市街地に復興住宅(県営アパート兼1F店舗・2F事務所・3〜8F居住区)を建設したいそうだから、現在、残った建物の撤去や基礎の撤去が進んでいる。でも地主の期待通りの土地の買収にはならないだろうし、復興特区での県知事・市長権限に強制力がある以上、どうにもならないだろう。国税の評価は国交省の用地買収の基礎となる数字でもの。
 
 その反面、無事だった地域の地主の態度は凄いらしい。随分と高額な買取を要求しているから、さすがのハウスメーカーも厳しいだろう。土地(100坪程度)・建物で4千〜6千万円掛るこの地域でどれほど再建できるのだろうか。盛岡市北上市仙台市と震災前から比較しても高い土地柄であったことが足を引っ張るね。遊休農地を買取る際でも5割増しらしい。高台移転の土地買収がスムーズに進むわけなど無いから、見切りをつけた若年層は流失するためにも雇用の回復が急がれたわけだけど、各自治体が受け入れ表明して出て行って1年後には定住することになることを、自重してもらいたかった。
 コンパクトシティ化やスマートコミュニティに都市を変容するためには、中心市街地に人を強制的に駆り集めねばならないから、今回の震災や福一が人狩場と化すことの危惧は当初からあったが何ともならないね。
 
 宮城県の漁業権に関しては、岩手県の方が簡単に民営化に傾きそうな空気がある。
 岩手県漁連・岩手県水産部・釜石海上保安部はどう考えているかわからないけど、今回のアワビ漁次第では、分裂するだろうから、復興特区de漁業権解放となる。
 個人所有船の権利書を漁協役員が勝手に持ち去って、使用さえないことが行われているし、70歳以上の漁業者は排除するわで、不満を持った漁業者にハンコを押してもらえ安い状況は出来上がっているので、TPPよりも全国の皆様には申し訳ないけど、漁業権民間開放の扉が開かれるのは確実だよ。共水連が共済の支出のために、最低一回の漁を要求しているのも、悪いのだ。民主党が共済事業の廃止をしたがっているのと、農林漁業共済特会廃止との絡みもあるのだろうけど、資源保護と漁業権解放の阻止の大義名分で、所得補償してもらいたいものです。