津波被災の記録52

http://mytown.asahi.com/iwate/news.php?k_id=03000001108200002
水産加工業に支援金2000万円超す
2011年08月20日

津波で施設が全滅した大槌町の水産加工・販売4業者が支援者をホームページで募ったところ、16日からの4日間で1600件の申し出があり、支援金は2千万円を超した。

 町内にあった水産加工関連の17業者のうち、町内で再開を決めた4業者が「立ち上がれ!ど真ん中・おおつち」(芳賀政和会長)と名付けた地場産品復興プロジェクトを立ち上げた。しかし、震災前からローンを抱えて資金がなく、全国から1口1万円で、生産施設が復活したら新巻きサケや海産物を届けることを約束して支援者を募った。朝日新聞が16日付の社会面で紹介したところ、早朝から電話やメールが殺到した。

 「ボランティアしたいが体力的に自信がないので」という66歳の男性や「旅行に行った時に親切にしていただいた」という夫婦、「小学4年生の娘も小遣いを出した」という女性も。被災地の福島県内からも来た。「早く大槌の魚が食べたい」と期待する人が多かった。19日もメールや現金書留が次々と届いた。

 「電話で激励されて言葉を返しても、なまりが強くて通じない人が多くて」と苦笑いする芳賀さん。共同の加工設備を立てるには6億円かかるが、「何が何でも立ち直る。秋には地場産品の試作を作る」と、感激している。ホームページは(http://www.otsuchi.jp)。

※震災後に、NPO、学者と称する方達が、様々なファンドや寄付を呼びかけていまして、ただ個人的にはあまり良い印象を持っていません。簡単にお金が集まることで、感覚がマヒする事が怖いということもありますが、善意というものに応える事ためには、金銭の管理と開示は重要でありますから、どこかがおかしなことをすると被災地全体へ波及します。
 「リフレ派の良心」の方も、「三陸復興食堂」なるイベントで寄付を集めていらっしゃります。サイトでは、金銭管理が杜撰ではないかという印象をうけました。大学教授自ら金銭管理する余裕はないでしょうけど、明確な開示を指導しない事には疑念を感じます。「種銭」集めではないですよね?

 「寄付」「出資」の明確な区別は重要ですし、集める主体が「人格なき社団」「NPO」「個人」ということは大事です。「新しい公共」が「古い公共」的な手続きの簡略化を求めがちですが、それは明らかに「善意」というものを毀損しがちになりやすいと感じます。「税金」という国民の皆様からの「善意」の支出に様々な制約と明確さが求められるのは当然のことであるならば、「新しい公共」が手続き簡略化のようなことを求めるのは明らかに間違いです。

 今回の大槌町の水産加工会社が岩手県補正予算から漏れた業者達ということもありまして、第三次補正予算までの間、予算措置後に補助対象となるかも明らかではありませんから、誰に知恵を付けられたのか分かりませんが、寄付を募るHPを立ち上げて、次の日ぐらいに朝日新聞に載せられた翌日には1千万近いお金が集まったらしいです。
 まだまだ、メディアの力は大きいです。これが現実ですね。どんなに志が高くともメデイアのペンの舐め具合で、金が簡単に動く様を見せ付けられますとね。

 「市民ファンド」「復興ファンド」「クリーンエネルギーファンド」等をメデイアで宣伝することで、容易に金銭を集めることができることが、地方の三セクや事業化の失敗とを見るにつけ、収益分岐点の最終投資資金の確保と安定した売り上げの確保という課題を易々とクリヤする「再生エネ全量買取制度」というものには、苦いものがこみ上げてこざるを得ません。