津波被災の記録46
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110708-OYT1T00145.htm
残業代カット相次ぐ被災自治体…法と配慮板挟み
東日本大震災の被災自治体で、復旧の最前線で働く職員の超過勤務手当の減額や支給見合わせが相次いでいる。
打ち切りにしたり、休日に振り替えたりして額を抑える。被災住民への配慮が背景にあるが、職員組合から反発も。総務省は「被災した市町村も勤務実態にのっとった支給を」とし、識者は「未曽有の震災で手当のあり方の検討が必要」と指摘している。
岩手県釜石市は職員340人の3月の超勤手当が1億4000万円に上る。昨年同月の25倍で、野田武則市長は「被災者に配慮すると全額支給は難しい」と判断。1日の上限が4200円の「宿日直手当」に置き換えて支給した。額は10分の1になり、職員組合は「家族も捜さずに働いた職員もいるのに、一方的でおかしい」と反発。労使が交渉を続ける事態となっている。
同県大船渡市は手当が1億円を超え、職員組合と協議し、額に応じて休日を与えることにした。「過酷な勤務で休暇が必要」と職員側も了承。ある職員は「法律上の問題は承知しているが、手当をすべてもらうことはできない」と話した。
(2011年7月8日08時36分 読売新聞)
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-1849.html
「法と配慮板挟み」って、誰に対する配慮?
読売の記事ですが、
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110708-OYT1T00145.htm(残業代カット相次ぐ被災自治体…法と配慮板挟み)
>東日本大震災の被災自治体で、復旧の最前線で働く職員の超過勤務手当の減額や支給見合わせが相次いでいる。
打ち切りにしたり、休日に振り替えたりして額を抑える。被災住民への配慮が背景にあるが、職員組合から反発も。総務省は「被災した市町村も勤務実態にのっとった支給を」とし、識者は「未曽有の震災で手当のあり方の検討が必要」と指摘している。
岩手県釜石市は職員340人の3月の超勤手当が1億4000万円に上る。昨年同月の25倍で、野田武則市長は「被災者に配慮すると全額支給は難しい」と判断。1日の上限が4200円の「宿日直手当」に置き換えて支給した。額は10分の1になり、職員組合は「家族も捜さずに働いた職員もいるのに、一方的でおかしい」と反発。労使が交渉を続ける事態となっている。
同県大船渡市は手当が1億円を超え、職員組合と協議し、額に応じて休日を与えることにした。「過酷な勤務で休暇が必要」と職員側も了承。ある職員は「法律上の問題は承知しているが、手当をすべてもらうことはできない」と話した。
いうまでもなく、地方公務員にも労働基準法は(36協定など一部を除き)そのまま適用されていますから、「法と配慮板挟み」といっても、労働基準法違反であることが治癒されるわけではありません。
というか、ここでいう「配慮」って、誰に対する配慮なんでしょうか。
住民を公務サービスの顧客と考えれば、民間企業がお客様への配慮から労働基準法に違反いたします、といって許されるかというと、許されないでしょうし、
住民を公務サービスの出資者たる納税者と考えれば、民間企業が株主様への配慮から労働基準法に違反いたしますというのはますます許されないでしょう。
まあしかし、そういうのは現代日本の常識でもなさそうです。
このあたりが、まさに被災地で地方公務員をされているマシナリさんが、
http://sonicbrew.blog55.fc2.com/blog-entry-365.html
>コームインが働く役所は「ブラック企業」である
といわれる所以なのでありましょうか。
※被災者に配慮って...。でも田舎の年寄連中は、確かに言うだろうな。
でもそれとこれとは別の話。遣ることやった分は、支払いましょう。市長。
問題は、市長が「市に金が無いと触れ回っている」らしい話を聞いたけど、借入興して支払って、地元で金使わせることでしょう。外で復興のための消費運動しているのに、地元に使えば市民の見方も少しは変わるでしょ。
市議会議員やオンブズマンが「借金が、無駄な支出が」とか言うのがいるし、言おうものなら、その時点で、存在する意義を失うでしょう。
こういうのがまかり通るのならば、CFWもする意味は無いでしょうね。
(追記)
それにしても「被災者」というものがこれほど曖昧で法や制度等を捻じ曲げることを正当化する手段で使われているのは如何なものだろうか。
問題は、市・県議会議員達の能力不足を「借金が、無駄な支出が」という、リベラル的な数値化したものを見せる手法の弊害からきている気がするのだが...。